【くすぐり小説】からかい上手の高木さん①~西片とのくすぐり勝負~

プロローグ

いつも通り、私は登校して席に着く。

お隣さんはまだ来ていないよう。

普段からお隣さんである西片と何かしらの勝負をしている。

かけっこ・じゃんけん・腕ずもう、などなど毎日何かしら勝負ごとをして、負けた方は罰ゲームをする。

ちなみに、勝率は私が90%ほど。

西片はすぐ顔に出るし、簡単にだませちゃうからね。

そろそろ、朝のHRが始まる時間。

まだ西片来ないなぁと思っていたら、教室の後のドアが開き、小走りで私の隣の席に着席する。

ふふ、西片ったら、寝坊したのかな?

今日はどんな勝負をして西片で遊ぼうかな?

今日の勝負は私が苦手な・・・

4時間目まで特に何も勝負はせずに、昼休みになった。

西片は木村くん・高尾くんといつも通りお弁当を持って教室を出ていってしまった。

今日は勝負何もしないのかなぁ。つまんないな。

私も友達とお弁当を食べて、その後は自分の席に戻って暖かい日差しにたそがれていた。

すると、西片たちが教室に戻ってきた。

「いやぁ、西片は強いな」

「まぁね。毎日腕立てで鍛えてるからね。俺の肉体にそんなん効かないさ」

西片たちはそんな会話をしている。

西片は自分の席に戻り、カバンにお弁当箱をしまい、5時間目の準備をしようとしている。

すると、西片は何か思いついたようにハッと顔を上げる。

どうしたんだろ・・・

気になって西片を眺めていると、西片はニヤニヤしながらこちらに顔を向ける。

「ねぇ、高木さん。勝負しない?」

「いいけど、何すると思いついたの?」

「うん。さっき木村たちとやったんだけどね、オレは得意みたいなんだ」

「へぇー。いいよ。西片の得意なやつで。そう言ってても結局いつも私の勝ちなんだもん。で、何するの?」

「余裕そうだねぇ。高木さん。それはね、くすぐり勝負だよ」

「え、く、くすぐり!?」

さっき木村くんたちと話していたのは、そのことだったのか。

どうしよう、私くすぐりは・・・

「どうしたの高木さん、オレの得意なやつで良いんだよね?」

「も、もちろん。西片なんかに負けるわけないんだから!」

西片の前では、いつも強がってしまう。

やばい、これはやばい!

このままだと本当にくすぐり勝負が始まってしまう。

と必死に思考を巡らせていると、良い案を思いつく。

西片はちょっといじれば恥ずかしがってくれる。

私の体を触ることを今意識してないはず。

女子の体を触るってことを意識させればそうくすぐってこれないはずだ。

しかも、ここは教室の中。

みんながいる中でそんなこと西片ができるはずない。

くすぐらせない!

もし触れてもそんなガッツリくすぐってはこれないはず!

そうだ、この作戦で行けば勝てる!

作戦は虚しく・・・

「ルールは、さっきオレらがやっていたのと同じ。1分声を出すのを我慢した方の勝ちってのはどう?手は頭の後ろに組んで、動いちゃダメってことで」

「い、いいよ」

そんな本格的なルールでやっていなんて・・・

さっき西片たちが話していた感じだと、西片はこれに耐えられたんだろう。

「じゃあ、どっちから始めようか?」

「ちょ、ちょっと待って!その前にお手洗いだけ行かせて!」

もっと作戦を考えるために時間を稼ぐ。

「いいよ。じゃあオレも行っておこ」

一緒にトイレへと向かう。

個室で2,3分、作戦を頭の中で整理する。

トイレを出ると、西片はトイレの前で待っていた。

「高木さん、さっきオレらがいたとこでやろ」

「え?どこで?」

そう聞くも、西片はスタスタ歩いて行ってしまう。

私は早足で西片に追いつく。

「屋上に向かうとこの階段だよ。あそこ人いないから」

くすぐり勝負の始まり

やばい!人がいないところに行かれると、私の作戦がうまくいかない!

「ちょ、そんなとこ立ち入りしていいの?」

「屋上には入らないから大丈夫だよ。先生に見られても注意されなかったし」

そんな会話しながら、屋上前まで来てしまった。

「じゃあ、どっちが先にくすぐられる側になる?オレはどっちでも良いから好きな方を選びなよ」

余裕そうな西片。

「余裕そうだねぇ。じゃあ、私が先にくすぐるよ」

私は、作戦を考えるため先行を選ぶ。

西片は自信満々な表情で手を後ろに組む。

「じゃあ、始めるよ」

私は携帯のタイマーを1分にセットして、こちょこちょを開始する。

今は衣替えシーズンで、夏服・冬服どちらでも良いことになっている。

今私たちは2人とも夏服で半袖のワイシャツ。

まずは誰もが効きそうな王道の腋から。

素早く指を動かすも、西片は平気な表情をしている。

私がこんなのされたら3秒も耐えられない。

早く笑わせないと。

くすぐる場所を脇腹・お腹・首など、変えていくがどこも平気そうだ。

必死に効く場所を探すが、笑わせることはできず1分を知らせるタイマーが鳴り響く。

あ、そういえば!くすぐるのに必死で作戦を全く考えていなかった!

「残念だったね、高木さん。オレは毎日訳あって体を鍛えてるからね」

「ふーん、なかなかやるじゃん?」

「じゃあ、次はオレがくすぐる番だね」

もうこうなったら、とりあえず最初考えていた作戦をやるしかない。

「そ、そうだね。けど、女子の体を男子が触るっていいのかな?」

「こ、これは勝負だからね!し、仕方がないでしょ?」

そう言いながら西片はタイマーを1分にセットする。

少し動揺しているようだけど、もうほぼ確実にくすぐらせない作戦は失敗と言っていいだろう。

うぅ、これが教室なら、成功していたかもしれないのに。

「ほら、手は頭の後ろだよ」

「う、うん」

「じゃあ、よーいスタート!」

西片がタイマーを開始すると同時に、私の腋に手を伸ばしてくる。

いきなり、腋はやめて・・・

そんな願いも虚しく、ワイシャツ越しで腋をコチョコチョしてくる。

少し遠慮がちで、優しくくすぐってきているよう。

やっぱり西片は西片だなと思う。

けど、そのサワサワくすぐられている感じが逆に焦ったい。

「んっ」

頭の後ろで組む手に力が入る。

「あれ、高木さん体が動いてるけど、もしかしてこちょこちょは苦手なのかな?」

私の反応を見て、西片はニヤニヤしながらそう聞いてくる。

声を出してはいけないので、顔を横にぶんぶん振って否定する。

「ふーん、じゃあもうちょっとくすぐったくしても大丈夫だよね?」

う、普段なら私がこーゆう風に責めてるのに・・・

今優しくくすぐられてるだけでも若干声が漏れちゃってるのに、これ以上くすぐったくなったら絶対耐えられない・・・

西片の指の動きが徐々に速くなってくる。

「く、ククク。んーーーー、あ、あはははは!」

最初の数秒だけは必死に笑うのはこらえていたが、案の定耐えきれず笑って手を下ろしてしまった。

「高木さんにこんな弱点があったなんてねぇ」

西片がわざとらしく、ふむふむと頷く。

「もー、私の負け!罰ゲームでもなんでも受けてあげる!」

「罰ゲームの前に、まだ1分経ってないから、残りはしっかりくすぐらせてもらうよ」

「え?もう終わっ、って、ひっ!イヒヒヒ」

西片は私の返事を待たず、私のお腹をくすぐってくる。

「あと30秒だよ。高木さん、頑張って!手は頭の後ろだよ」

「もーー!終わりでいいじゃない!あはは!手、あげて、られないーーー!イヒヒヒ!」

手を頭の後ろにやろうとするも、くすぐったすぎて反射で手が降りてしまう。

けど抵抗はしまいと、腕は中途半端な位置でキープし、体をクネクネよじらせる。

「腋は耐えられないと思ってお腹にしたのに、こっちも弱いんだね」

「こちょこちょはホント無理なのーーーー!あ!は、はははは!」

夏服なので、ワイシャツ・インナーを着ているだけ。

ワイシャツはスベスベしていて、指の動きがすごくくすぐったい。

必死にくすぐったさに耐えること30秒、西片の携帯のタイマーが鳴る。

負の連鎖

「はい、終わり。罰ゲームはどうしようかなぁー」

「はぁ、はぁ、疲れた・・・今日は私の完敗だね。何にするの?罰ゲーム」

「んー、どうしようかなぁ。あ、決めた。明日も同じ対決をするのが罰ゲームにしよう」

「え!?ずるい!」

「今まで高木さんもオレの弱みに付け込んできてたからね。仕返しだよ」

「ちょっと待って!明日私が負けたらまた明後日やるってことにはならないよね?」

「うーん、それは明日のオレの気分次第かな?」

まずい・・・

これは私が負ける限り、ずっと続くかもしれない・・・

耐えられるように特訓しないと・・・



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